肩こりとは?原因と肩こりになりやすい人を簡単に解説

こんにちは。柔道整復師・鍼灸師のてつ先生です。

「肩こりは、肩の筋肉が硬いから起こる」と思っていませんか?

実は肩こりには、姿勢やスマホ・パソコン、運動不足など、さまざまな要因が関係しています。

今回は、肩こりの原因やなりやすい人について、できるだけ簡単にまとめました。ぜひ最後まで読んでみてください。

「肩が重い」

「首から肩にかけて張っている」

「肩を揉んでも、すぐにまたこってしまう」

このような肩こりに悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

肩こりというと、「肩の筋肉が硬くなっているから起こる」と思われがちです。

もちろん筋肉の緊張は肩こりに関係しますが、実際にはそれだけが原因とは限りません。

長時間同じ姿勢を続けること、パソコンやスマートフォンの使用、運動不足、仕事による負担、疲労やストレスなど、さまざまな要因が重なって肩こりにつながると考えられています。

この記事では、肩こりとはどのような状態なのか、なぜ起こるのか、どんな人がなりやすいのかをできるだけ簡単に解説します。

そもそも肩こりとは?

肩こりとは、首から肩、背中にかけて「重い」「張る」「だるい」「痛い」などの不快感を感じる状態を指します。

「肩こり」という名前から、肩だけの問題だと思われるかもしれません。

しかし、実際には首や肩周辺の筋肉や関節など、さまざまな要素が関係しています。

また、肩こりは一つの原因だけで起こるとは限りません。

例えば、デスクワークをしている人の場合、

長時間同じ姿勢を続ける

↓

首や肩周辺に負担がかかる

↓

負担が積み重なる

↓

「張る」「重い」「痛い」などの症状を感じる

という流れが考えられます。

ただし、「姿勢が悪いから肩こりになる」と単純に考えることもできません。

肩こりには、姿勢だけでなく、運動量や仕事環境、疲労、ストレスなど、さまざまな要因が関係しています。

肩こりに関する要因

長時間同じ姿勢を続ける

肩こりに関係する大きな要因の一つが、長時間同じ姿勢を続けることです。

例えば、

・パソコン作業
・スマートフォンの操作
・車の運転
・読書
・ゲーム
・デスクワーク

などがあります。

座っていること自体が悪いわけではありません。

問題になりやすいのは、長時間ほとんど体を動かさない状態が続くことです。

2025年に発表された系統的レビュー・メタ解析では、座って過ごす時間などの「座位行動」と首の痛みとの関連が調べられ、座位時間が長い人ほど首の痛みのリスクが高くなる傾向が報告されています。

この研究では、1日4時間以上の座位行動で首の痛みのリスクが高くなり、6時間以上ではさらに高くなる傾向も報告されています。(スプリンガーリンク⁠)

そのため、仕事中は同じ姿勢を長時間続けるのではなく、時々立ち上がったり、姿勢を変えたりすることが大切です。

パソコンの長時間使用

デスクワークをしている人にとって、パソコンは毎日の生活から切り離せないものです。

パソコン作業では、画面を見るために頭や首を一定の位置に保ちながら、腕を前に出してキーボードやマウスを操作します。

このような作業を長時間続けることで、首・肩・腕などに負担がかかることがあります。

2026年に発表された系統的レビュー・メタ解析では、パソコンを使用する労働者を対象に、パソコンやマウスの使用時間などと首・肩・腕の症状との関連が検討されています。

その結果、パソコンやマウスを1日4時間を超えて使用することは、首・肩・腕の症状と関連していました。(PubMed⁠)

ただし、これは「パソコンを4時間使うと必ず肩こりになる」という意味ではありません。

仕事の内容や休憩、姿勢、運動習慣など、さまざまな要素が関係します。

スマートフォンの使いすぎ

現代の生活で無視できないのが、スマートフォンです。

スマートフォンを使っていると、

・下を向く
・腕を前に出す
・同じ姿勢が続く
・長時間画面を見る

といった状態になりやすくなります。

2025年に発表された系統的レビュー・メタ解析では、スマートフォンの過度な使用と首の痛みとの関連が調べられました。

7つの研究、合計10,715人を対象とした解析では、スマートフォンを過度に使用する人は、そうでない人と比べて首の痛みのリスクが高いことが報告されています。(PubMed⁠)

ただし、スマートフォンを使うこと自体が悪いわけではありません。

使用時間、姿勢、休憩の有無、運動習慣などによっても負担は変わります。

長時間続けて使用する場合は、途中で休憩を入れたり、姿勢を変えたりすることを意識しましょう。

運動不足

肩こりというと、「筋肉を使いすぎること」が原因だと思われがちです。

しかし、普段から体を動かす機会が少ないことも、首や肩の症状と関係することがあります。

例えば、

仕事では長時間座っている

↓

移動も車

↓

家ではテレビやスマートフォン

↓

運動する時間がほとんどない

という生活を続けていると、体を動かす時間が少なくなります。

2026年の系統的レビュー・メタ解析では、座りがちな労働者を対象に、2~20分程度の「マイクロエクササイズ」を取り入れることで、首や肩の痛みが改善する可能性が検討されています。

19件の研究、2,732人を対象とした解析では、首・肩の痛みの軽減や首の機能改善が報告されました。

一方で、研究によって結果にばらつきがあり、特に肩の痛みなどについてはエビデンスの確実性が低いものもあります。

そのため、「短時間の運動をすれば必ず肩こりが改善する」とまでは言えませんが、長時間座りっぱなしにならないよう、こまめに体を動かすことは肩こり対策の一つとして考えられます。(Nature⁠)

疲労やストレス

肩こりは、姿勢や筋肉だけの問題ではありません。

仕事が忙しい、睡眠不足、精神的な緊張が続いているなど、心身の疲労も肩や首の症状に関係することがあります。

緊張していると、無意識に肩に力が入ってしまうこともあります。

そのため、

「姿勢を改善しているのに肩こりがなくならない」

という人がいても不思議ではありません。

2026年の研究でも、コンピューターを使用する労働者の首・肩・腕の症状には、身体的な要因だけでなく、心理的・環境的な要因も関係する可能性が示されています。(PubMed⁠)

肩こりを考えるときは、姿勢だけでなく、仕事量や睡眠、休息など生活全体を見ることも大切です。

肩こりになりやすい人は?

ここまでの内容をまとめると、次のような生活をしている人は、首や肩に負担がかかりやすいと考えられます。

・パソコンを長時間使う
・スマートフォンを見る時間が長い
・同じ姿勢を長時間続ける
・運動する習慣が少ない
・車に乗る時間が長い
・仕事中に休憩が少ない
・首や肩をあまり動かさない
・疲労がたまっている
・睡眠不足になりやすい
・精神的な緊張が続いている

ただし、これらに当てはまるからといって、必ず肩こりになるわけではありません。

肩こりは一つの原因で決まるものではなく、複数の要因が重なって起こることがあるためです。

「姿勢が悪いから肩こりになる」は本当?

「猫背だから肩がこる」

「姿勢が悪いから肩こりになる」

という話を聞くことがあります。

確かに姿勢は首や肩への負担に関係する可能性があります。

しかし、

「悪い姿勢=必ず肩こりになる」

というわけではありません。

少し猫背でも肩こりがない人もいれば、姿勢が良く見えても肩こりに悩んでいる人もいます。

大切なのは、姿勢の形だけではありません。

「その姿勢をどのくらい長く続けているか」

「普段どのくらい体を動かしているか」

「仕事や生活でどのくらい負担がかかっているか」

といったことも関係します。

そのため、肩こり対策では「完璧な姿勢をずっと維持する」ことだけを意識するよりも、同じ姿勢を長時間続けないことを意識することも大切です。

肩こりを防ぐためにできること

肩こりが気になる場合は、普段の生活の中で次のようなことを意識してみましょう。

同じ姿勢を長時間続けない

仕事の合間に立ち上がったり、座る姿勢を変えたりしましょう。

長時間座り続けるのではなく、こまめに体を動かすことを意識してみてください。

首や肩を軽く動かす

肩を回したり、首をゆっくり動かしたり、短時間歩いたりするなど、無理のない範囲で体を動かしましょう。

デスクワークの合間に短時間の運動を取り入れることは、首や肩の症状への対策の一つになる可能性があります。(Nature⁠)

スマートフォンを長時間続けて見ない

スマートフォン自体が悪いわけではありません。

長時間続けて使用する場合は、途中で休憩を入れたり、姿勢を変えたりすることを意識しましょう。

作業環境を見直す

机や椅子、モニターの位置など、毎日長時間使う環境を見直すことも大切です。

特にパソコン作業が長い人は、自分に合った作業環境を作ることを考えてみましょう。

睡眠や休息を確保する

疲労がたまっていると、肩や首の不快感を強く感じることがあります。

肩だけを見るのではなく、睡眠や休息など生活全体を見直してみましょう。

肩こりは「肩だけ」の問題ではない

肩がこると、

「肩の筋肉が硬いから、そこを揉めばいい」

と考えてしまうかもしれません。

もちろん、肩周辺をほぐすことで一時的に楽になることはあります。

しかし、肩こりに関係している要因が、

・長時間のデスクワーク
・スマートフォンの使用
・運動不足
・同じ姿勢
・疲労
・睡眠不足
・ストレス

などにある場合、それらが変わらなければ症状を繰り返すこともあります。

つまり、

「肩がこっている場所」と「肩こりに関係している要因」は、必ずしも同じではありません。

肩こりを改善したいときには、痛みや重さを感じる場所だけを見るのではなく、普段の生活を振り返ってみることも大切です。

まとめ|肩こりの原因は肩だけではありません

肩こりは、単純に「肩の筋肉が硬くなったから起こる」というものではありません。

長時間同じ姿勢を続けること、パソコンやスマートフォンの使用、運動不足、疲労、睡眠不足、ストレスなど、さまざまな要因が関係しています。

近年の研究でも、座って過ごす時間やパソコン・スマートフォンの使用と、首や肩周辺の症状との関連が報告されています。(スプリンガーリンク⁠)

だからこそ、肩こりを感じたときには、

「肩が硬いから肩を揉む」

だけではなく、

「なぜ自分の肩に負担がかかっているのか?」

を考えてみることが大切です。

まずは、長時間同じ姿勢を続けないこと、こまめに体を動かすこと、スマートフォンやパソコンの使用中に休憩を入れることなど、できることから始めてみましょう。

なお、強い痛みが突然出た場合や、腕・手のしびれ、力が入りにくいなどの症状がある場合、事故や転倒後から痛みが続いている場合などは、単純な肩こりとは限りません。

そのような場合は、自己判断で様子を見るのではなく、医療機関への相談も検討しましょう。

参考文献

Rijal R, Lin JJ, Adhitya IPGS, Chai HM. Computer use duration and body mass index as risk factors for arm, neck, and shoulder complaints among regular computer-using workers: A systematic review and meta-analysis. 2026. DOI: 10.1177/10519815261454977. (PubMed⁠)

Yaghoubitajani Z, Gheitasi M, Bayattork M, Seeberg KGV, Andersen LL, et al. Effectiveness of micro-exercises for managing neck/shoulder pain in sedentary workers: a systematic review and meta-analysis. Scientific Reports. 2026;16:27291. DOI: 10.1038/s41598-026-56061-z. (Nature⁠)

Meng Y, Xue Y, Yang S, Wu F, Dong Y. The associations between sedentary behavior and neck pain: a systematic review and meta-analysis. BMC Public Health. 2025;25:453. DOI: 10.1186/s12889-025-21685-9. (スプリンガーリンク⁠)

Chen YJ, Hu CY, Wu WT, Lee RP, Peng CH, Yao TK, Chang CM, Chen HW, Yeh KT. Association of smartphone overuse and neck pain: a systematic review and meta-analysis. Postgraduate Medical Journal. 2025;101(1197):620-626. DOI: 10.1093/postmj/qgae200. (PubMed⁠)

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